天狼院書店さんの「演じるコミュニケーション・ゼミ」
その公演発表会が終わった。
稽古中は常にマスク着用、本番はフェイスシールド着用で、
また会場の席を制限し、ライブ配信することで開催していただけた。
コロナ渦の今、無事に開演できたことは、もうそれだけでありがたい。
先生やスタッフの方々には、もう感謝しかない。
封印を解いて 昨年からずっと続けてきて、
気付いたら、やるのが当たり前みたいになっている。
まるで、やめたら酸素を供給できなくなるような感覚。
「物語」という異世界の中で生きる・・・その世界の中に浸っているだけで、
私という人間は、こんなにも満たされるんだなあ。
帰宅後、共に過ごしてきた台本を、まだ仕舞う気がしなくて、
しばらく眺めていたら・・・
思わず抱きしめていた。
まるで我が子を抱くみたいに。
ものづくりは自分の分身を作る作業・・・まさに「役」は私の分身だったんだと気付いたら、
何とも言えない気持ち、
「愛おしい」としか表現できない気持ちがこみ上げてきた。
自分を愛するって、こういう感じなのかなぁ。
凍りついたままの「楽しい」を感じるセンサーが、ゆっくりとじんわり溶けていくみたい。
私の「役」
一緒に生きてくれて、ありがとう。
未熟で、まだまだ稚拙な表現しかできなかったけれど、
それでもあの時間、あの「物語」の世界の中に、確かに私は生きていた。
異世界への旅は続く。