マーケティングと心理と建築と

マーケティングと心理カウンセリングを学んでいます。建築にどう活かすか、研究中。

正義は暴走する・・・正論おじさんの場合

 

ここ数日、ニュースなどで話題になっている「正論おじさん」

 

三重県松坂市の商店街で、舗道に出ている看板やのぼり、自転車などを、1ミリもはみ出させない!とばかりに勝手に移動させたりときには壊したり。

 

道路にものを置いてはいけない、と法律を持ち出して正論を振りかざす、89歳の男性。

 

確かに法律ではそう定められているし、間違っているわけではないのですが、

容赦しない強引なやり方はお店側とトラブルになるし、お店の売り上げも落ちるし、おじさんの去った後には、活気のないひっそりした商店街が残り・・・

(歩きやすいでしょうけどね)

 

正論とはいえ、こりゃたまらんな。

 

f:id:meg_m:20190617213904j:plain

 

「正義」は、人間の持つ大切な観念のひとつなんだと思います。

ただそれがあまりにも行き過ぎてしまうと、正義の剣は人を傷つける道具になってしまう。

 

善か悪か。

白か黒か。

0か100か。

 

は、息苦しいんだなあ。

 

若い頃は私も正義感丸出しで、

「白か黒か」みたいなところが多かったけど、

 

この歳になると、曖昧な領域、グレイゾーンって大事だなあとつくづく思います。

(私も大人になりました)

 

 

 

で、このおじさんですが、何でこんなこと、やってるんでしょうか。

 

なぜ?という「原因」を探ってみると、おそらく潜在的に、

「役に立たなければいけない」という思い込み(ビリーフ)があるから。

 

 

もっと言うと、

「役に立っていない自分には価値がない」

「(社会に誰かに)貢献していない自分には価値がない」

「仕事をしていない自分には価値がない」

 

という自己否定の思い込みを、潜在意識の中に持っているんですね。

 

「価値がない」は、もっと強い自己否定「生きている資格がない」「存在してはいけない」なのかもしれません。

 

 

やっかいなことに、この思い込み(ビリーフ)は潜在意識(無意識)の中にある「考え」なので、本人は気づきません。

でも顕在意識(意識)の5%に対して、潜在意識(無意識)は95%なので、圧倒的に強いんですよ、こっちの方が。

f:id:meg_m:20190617214123j:plain

 このおじさん、おそらく若い頃はかなり優秀で高いポストにつき、目に見える成果を次々と出して活躍なさってきた人ではないかと思います。(勝手な推察)

 

現役時代、要職に就いたり様々なお仕事をこなして「役に立っている自分」を明確に感じているうちはいいのですが、

 

 

定年退職後、目に見える価値を生み出していない自分に向き合ってしまったら・・・

 

役に立っていない自分

社会に誰かに、貢献できていない自分

何も生み出していない自分

 

そんな怖いこと、真っ正面からとらえることなんてできません。

 「価値がない自分」「存在してはいけない自分」を認めてしまうことになるから。

 

 

すると潜在意識(無意識)は、

そんな自分はあってはならない、そんな自分は存在してはいけない、

 

と、それを見ないように向き合わないように打ち消して、

 

 

そうならないために、

自分が存在していい状態にするために、

 

 

(何かの)役に立とう!

 

とするわけです、潜在的に。

 

 

正論おじさんの場合は、その「役に立つ何か」が、

「舗道にはみ出ているものをどけて、スッキリと歩きやすくする、みんなのために。」

 

なんです。

 

 

だからどんなに周囲とトラブルになろうとも、警察が諫めても、本人の中では

「自分は正しい行為をしている、みんなのために。」

「自分は社会の役に立っているんだ。」

という気持ちしかないと思います。

 

 

商店街としては、活気を取り戻すために、

「この商店街では一定のルールの下、看板などを置いていい」

 

という独自の条例を作れば、今まで通り舗道に看板を出すことができるようになるでしょう。法律という正論に対してはこちらも法律で、という対策ですね。

 

商店街の方はそれで解決しますが、そうなるとこのおじさんは・・・?

 

 

おじさんは、せっかく見つけた自分の「役立つ何か」が無くなってしまうため、また別の「役立つ何か」を求めます。

だって「役立つ何か」が無くなってしまったら「価値のない自分」に向き合うことになってしまうから。

 

そんな怖いこと、潜在意識はできません。

すると別の商店街へと足を向けることになりますよね、必然的に。

 

商店街がみんな条例で対抗してきたら、今度は一般家庭の敷地へと目を向けることになるかもしれません。

正論おじさんの潜在意識に「役に立たなければいけない」「貢献していない自分には価値がない」という思い込みがある限り、終わりはありません。

 

 

もしこのおじさんが周囲とのトラブルに困って相談に来られたならば、

 

原因となる思い込み(ビリーフ)に着目してリセット(解体)しましょう、

 

という心理アプローチもあるのですが、それはあくまで本人が望んだならという場合。

 

この事例、困っているのは本人よりも、むしろ周囲の方ですし。

 

 

じゃあおじさんは、

なぜこんなことやってるの?という「原因」側ではなく、

 

なんのためにやってるの?という「目的」の方から考えてみます。

こっち側のアプローチの方が、解決になりそうです。

 

長くなってしまったので、続きは明日。。。(^_^;)

 

 

続きです。↓

meg-m.hatenablog.com